労働保険(労働者災害補償保険・雇用保険)
労働者災害補償保険法・雇用保険法により、労働者を1人でも使用している事業主は、任意適用事業所以外は、労働保険に加入しなければならないことになっています。 ただし、雇用保険は雇用形態によって、加入できない労働者もいます
※労働保険とは労働者災害補償保険(一般に「労災保険」といいます)と、雇用保険(もとの失業保険)をまとめた総称です。
労災保険 | 雇用保険 |
「労働者が災害にあったときに補償してくれる保険」で、「業務上」と「通勤途上」の負傷(ケガ)や疾病(病気)で働けないとき、障害が残ったとき、死亡した時、それぞれに保険給付があります。 | ・労働者が失業したとき・高年齢者が仕事を続けるときや、育児休業・介護休業するとき・労働者が自ら教育訓練をうけた時 |
保険料負担について
【労災保険】
労災保険料は、全額事業主の負担です。
業種によって、保険料率が決まっています。
【雇用保険】※令和4年度雇用保険料率 年間賃金総額に対する率
〇令和4年4月1日~令和4年9月30日
事業の種類 | ①労働者負担 | ②事業主負担 | ①+②雇用保険料率 |
一般の事業 | 3/1,000 | 6.5/1,000 | 9.5/1,000 |
農林水産・清酒製造の事業 | 4/1,000 | 7.5/1,000 | 11.5/1,000 |
建設の事業 | 4/1,000 | 8.5/1,000 | 12.5/1,000 |
〇令和4年10月1日~令和5年3月31日
事業の種類 | ①労働者負担 | ②事業主負担 | ①+②雇用保険料率 |
一般の事業 | 5/1,000 | 8.5/1,000 | 13.5/1,000 |
農林水産・清酒製造の事業 | 6/1,000 | 9.5/1,000 | 15.5/1,000 |
建設の事業 | 6/1,000 | 10.5/1,000 | 16.5/1,000 |
労働保険に加入するメリット
- 万が一のとき、国の公平確実な補償が得られます
- 従業員も安心して働くことができ、定着や能率の向上にも役立ちます
- 事業所の安定成長にも役立ちます
労働保険事務組合とは
- 事業主の受託を受けて、事業主が行うべき労働保険(労災保険・雇用保険)の事務を処理することについて厚生労働大臣の認可を受けた団体のことです。委託されると事業主に各種のメリットがあります。
労働保険事務委託のメリットとは
メリット①
労災保険に加入出来ない事業主や家族従事者なども、中小事業主等の特別加入制度により労災保険に加入することができます。
メリット②
労働保険料の額にかかわらず3期に分割して納付できます。
メリット③
労働保険の事務手続きを事業主に代わって処理しますので事務の手間が省けます。
※特別加入者 労災保険に加入することができない事業主・自営業者・家族従事者、その他「労働者」でない方にも、その業務の実情、災害の発生状況等からみて、特に労働者に準じて保護することが適当であると認められる一定の方。
事務代行内容について
以下の事務手続きを労働保険事務組合は代行します
- 労働保険(労災保険・雇用保険)への加入手続き
- 労働保険料の計算・申告・納付手続き
- 雇用保険(取得及び喪失)の被保険者に関する手続き
委託できる事業主の範囲
常時使用する労働者が、次の人数以下の事業主が加入できます。
- 金融・保険・不動産・小売業は50人以下
- 卸売・サービス業は100人以下
- その他の事業は300人以下
■紀州有田建設業労災組合(一人親方)
従業員を使用していない建設業の一人親方が組合に加入することによって、「労災保険」に特別加入することができます。
職種が大工・左官・とび・板金・電気工事他建設に係るものであり、下請工事が100%、しかも常態として従業員を使用していない方(臨時で従業員を使用する場合は使用する日の合計が年間100日を超えないこと)が対象です。
- 原則として、紀州有田商工会議所の会員事業所に限らせていただきます。
■労働保険事務組合はどこにあるの?
紀州有田商工会議所内に労働保険事務組合があります。
■労災保険加入証明書発行について
当所労働保険事務組合に事務委託している事業所には、お申し出により労災保険加入証明書・特別加入証明書を発行いたします。
発行手数料は、1,100円(税込み)です。